コーヒーのプロが好んで使うコーノ式フィルターとは?リブの長さによる味の違いを解説!!

ドリッパーと言えばメーカーを問わずたくさんの種類があるのはみなさんもご存知のとおりだと思います。

その中でもコーノ式のドリッパーはコーヒーのプロも好んでよく使っているドリッパーだと言われていたりします。

このドリッパーが持っている特徴的なリブが他とは違った味を生み出す理由になっているのですが、このあたりを中心にご紹介したいと思います。

それではコーノ式ドリッパーとは具体的にどんなドリッパーなのか、そしてコーノ式ドリッパーに特徴的なリブの長さのによる味の違いはどうなのか詳しく解説していきます！

コーノ式ドリッパーとは？

コーノ式のドリッパーは珈琲サイフオン株式会社が販売している「名門フィルター」です。

コーノ式ではドリッパーの上部にリブがない部分があることが、他のメーカーのドリッパーとの一番の大きな違いです。

また、コーノ式のドリッパーは青や緑、オレンジなどいろんなカラーがあったりするところもコーノ式ならではだったりします。

その年ごとの限定色があったりして、それがマニアの心をくすぐる一番の点ではないでしょうか！

たまにコーヒー屋さん行くとコーノ式の昔からのいろいろな色のドリッパーがずらーっと並んでるちょっとお茶目な感じのお店を見かけたりもします。

さて、コーノ式のシリーズの中でもいろいろあるのですが、その中での一番の違いとしては内側のリブの長さではないでしょうか。

昔は(私がコーヒーをやり始めた頃)このリブの長さは長めだったのですが、現在ではやや短めのものがスタンダードなっています。

こういった違いで実際に味が全然違ってきたりするわけですから面白いな～と思うわけです。

コーヒーにこだわる人は自分の好みの味に合わせて選ぶっていうのもいいですね！

コーノ式はどれもリブの長さが他のメーカーのものと比較して短めに作られているという特徴があります。

そして先述したようにコーノ式のドリッパーの中でも、さらにリブの長さに違いがあります。

この特徴について説明していきます！

まず、リブが長いものの方が抽出スピードが上がります。

なぜかと言うと、そもそもの仕組みとしてこの上側のツルツルとした部分にはペーパーがピタッと張り付くことで横にコーヒーの抽出液が逃げていくのを防ぐ役割があります。

それによってコーヒーだけでなく、出てくるガス(泡)を閉じ込めて、上の方に持ち上げてくれることによってより抽出効率を上げるといった効果があります。

反対にリブが短いとドリッパーに張り付く部分が長く(面積が大きく)なるので、ほとんど閉じていることになります。

そうすると一部分だけしか出てこないことになるので、リブが短くなるほど抽出速度が遅くなるんです。

するとコーヒーの味も濃厚で濃密な味になってくるという特徴が出てきます。

同じコーノ式でもリブの長さが少し違うだけでこういった違いが出る点がとても面白いなと感じますね！

リブの長さが違うコーノ式のドリッパーを3種類用意して、コーヒーの味を比較してみました！

今回使用する豆は「コロンビアのシティロースト」で、それぞれ20gずつ使用して味比べをしてみました。

お湯の温度はすべて85℃で抽出していきます。

実際にお湯を入れていくと、まずコーヒーの膨らみがそれぞれ違っていることが分かりました。

どの高さまでコーヒーが上がってくるかというのが違うわけです。

そしてやはりリブが短いもののほうが抽出が少しゆっくりになっていることも分かります。

コーノ式のドリッパーをはじめ、円錐形のドリッパーは中に液体を溜めない特徴があります。

お湯を入れると入れた分だけコーヒーが流れ続けますし、ガスも放出され続けますし「蒸らし」といった考え方はほぼないと考えていいと思います。

さて、それでは味の違いの比較についてお伝えしていきます！

比較したものを以下の表にまとめてみました。

リブの長さ	抽出時間	味の特徴
リブが長い	短め	スッキリ、軽やか、クリア
中間	中間	キャラメル、少しベリーのような感じ、柔らかい弾力のある酸味、酸のニュアンスが重たく出ている
リブが短い	長め	芯の部分がギューッと集まってきている感じ