「マンウィズ」の熊本城ホールこけら落とし、ライブレポート 音楽の熱が被災地の力に

「マンウィズ」の熊本城ホールこけら落とし、ライブレポート 音楽の熱が被災地の力に

寄贈した仮設ステージ

寄贈した仮設ステージに立つ「MAN WITH A MISSION」のメンバーと大西一史市長(右から2人目)=2019年10月13日、熊本市中央区

2019年10月13日に先行開業した熊本市中央区桜町の「熊本城ホール」展示ホール。こけら落としを務めた人気ロックバンド「MAN WITH A MISSION」(マンウィズ)は、自ら熊本市に贈った仮設ステージからシンプルかつストレートな音とメッセージを発信しました。熊本地震からの復興へ歩む県民と地域を勇気づけたライブをレポートします。(熊本日日新聞社芦北支局 澤本麻里子)

※2019年10月31日付熊本日日新聞朝刊掲載の記事を基に構成しました。

自ら寄贈したステージで、ライブは序盤から最高潮

マンウィズは「頭はオオカミ、体は人間」の姿をした5人組。アーティスト活動と並行し、被災地支援を積極的に取り組んでいます。現地へ足を運び必要な物資を送るほか、支援ライブを開いて被災者と地域経済を励ましてきました。2018年には支援プロジェクト「#サポウィズ」を立ち上げ、被災地で活動するボランティア団体の支援にも力を入れています。

県内では同年4月、熊本地震の復興支援イベント「GAMADASE KUMAMOTO(ガマダセクマモト)2018」を益城町のグランメッセ熊本で開催。今回寄贈した組み立て式のステージは、その際の収益でつくったものです。

こけら落としライブは、生きている意味を手に入れるかどうかは自分の選択次第だと歌う「Left Alive」でスタート。新旧織り交ぜたアップテンポなナンバーを畳み掛け、会場の熱気は序盤から最高潮に達しました。

当日は東日本で台風被害 日頃からSNSで「できる範囲の支援」訴え

MAN WITH A MISSION

熊本城ホール展示ホールのこけら落としで、熊本市に寄贈した仮設ステージから力強い音楽を届けた(FYD提供)

彼らの音楽に注ぐ熱量が、支援活動に賛同するバンド仲間やファンへの説得力につながっているのは疑いようがありません。折しもライブ当日は台風19号が列島を襲い、関東や東北に甚大な被害をもたらしていました。「この現実をどのように捉え、どう行動するのか」。彼らのパワーを受けとめながら、自分自身の姿勢を問われているように感じました。

募金をする。ボランティアに行く。その土地でおいしいものを食べる。そのどれもが被災地へのサポートにつながる。マンウィズは日頃からツイッターなどで、日常生活を送る中で「できる範囲の支援」を続けていくことが重要だと訴えます。

台風19号の被害に対し「各々ができる範囲の支援を」と訴えるメンバーの「トーキョータナカ」さんのツイート

熊本城ホールを「熊本の皆さんで、良いライブハウスに」

会場の熱気は序盤から最高潮に

新旧織り交ぜたアップテンポなナンバーを畳み掛け、会場の熱気は最高潮に(FYD提供)

「全国から集まるファンが被災地の現状を知るきっかけにしてほしいし、新たな人のつながりや支援活動、街の活性化に発展していけばうれしい」。2018年の「ガマダセクマモト」開催前、リーダーのトーキョー・タナカさんは熊日のインタビューにこう答えてくれました。

あれから1年半、今回のライブは県内のファンで埋まりました。被災の傷痕をなお深く刻む熊本城の目の前に誕生した、真新しいホール。「熊本の皆さんで、良いライブハウスに育てていってください」と、ギターボーカルのジャンケン・ジョニーさんは言いました。地元にできることは地元で。その道筋を明るく照らし、彼らはステージを後にしました。

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