「誰よりも努力した」 ラグビーW杯で大活躍の流大選手、母校・岱志高に凱旋 後輩たちに伝えた「妥協しない姿勢」

「誰よりも努力した」 ラグビーW杯で大活躍の流大選手、母校・岱志高に凱旋 後輩たちに伝えた「妥協しない姿勢」

「グラウンドの内外で誰よりも努力した」-。

2019年11月2日に閉幕したラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会で日本代表史上初の8強入りに貢献したスクラムハーフ、流大(ながれ・ゆたか)選手(27歳、サントリー所属)が同月7日、母校の岱志高校(熊本県荒尾市)を訪問し、後輩たちにW杯などでの経験を語り、エールを送りました。

全校生徒と記念写真に納まる流選手

全校生徒と記念写真に納まる流選手=2019年11月7日、荒尾市の岱志高校

流選手は、全国高校大会(花園)に2度出場し、高校日本代表候補にも選ばれた荒尾高校(当時、岱志高校の前身)時代を「ここでの3年間がなかったら、今はない。自分の原点」と言います。高校卒業後も母校をたびたび訪れ、後輩のラグビー部員と一緒にグラウンドでボールを追い、アドバイスをしています。

荒尾高ラグビー部の「追い出し試合」

荒尾高ラグビー部の「追い出し試合」に参加し、後輩たちに助言する流選手=2015年3月1日、同校グラウンド

流選手は、大学や社会人のチームで主力として優勝を何度も飾り、高校時代からの目標だった日本代表入りも果たしました。そして今回のW杯日本大会では、5試合すべてに先発出場し、司令塔として攻撃の起点となるなど、日本躍進の立役者の一人となりました。

W杯日本大会・準々決勝の日本-南アフリカ戦

W杯日本大会・準々決勝の日本-南アフリカ戦で、スピーディな球出しをする流選手=2019年10月20日、東京・味の素スタジアム

今回、流選手が後輩たちに伝えたメッセージは、ラグビーをやっている人以外の心にも響くものばかりでした。ここで紹介します。

※2019年11月8日付の熊本日日新聞掲載の記事(取材は熊日運動部の植山茂記者)を中心に加筆、再構成しました。

「荒尾から世界に羽ばたけること証明」

W杯後初めて母校を訪れた流選手は、全校生徒約200人の間をハイタッチしながら体育館に入場しました。

体育館に入場する流選手

生徒とハイタッチしながら体育館に入場する流選手

そして「母校の皆さんに受け入れてもらい幸せ者。夢の舞台で活躍することができた。荒尾から世界に羽ばたけることを証明できた」と笑顔を見せました。

主将の重責「自分の言葉に説得力持たせる」

流選手は、中学校から社会人まで主将に選ばれ続けました。リーダーとして、多くのメンバーを引っ張る心構えについて、「自分の言葉に説得力を持たせるため、グラウンド内外で誰よりも努力した」と苦労を明かしました。

自身の経験を語る流選手

岱志高校の生徒たちに自身の経験を語る流選手

「人は必ずミスする、次の行動が大事」

生徒からミスへの対処法を問われると「人間は必ずミスをする。その次の行動を大事にしてほしい」とアドバイス。

恩師の徳井清明・ラグビー部監督を相手にタックルも披露しました。

ラグビー部の徳井清明監督相手にタックルを披露する流選手

ラグビー部の徳井清明監督相手にタックルを披露する流選手

生徒代表から、ラグビーW杯での活躍を祝して、流選手に花束が手渡されました。

花束を受け取る流選手

生徒代表から花束を受け取る流選手

「環境に左右されずプレーに集中して」 ラグビー部の後輩も激励

流選手はラグビー部の練習も見学し、現役部員に周囲の環境に左右されず、プレーに集中する重要性を説きました。大保泰山(だいほ・たいざん)主将は、「与えられた環境の中で、自分のやるべきことを明確に理解し、妥協せずに頑張る姿勢がすごい」と感激していました。

練習中のラグビー部員に助言する流選手

練習中のラグビー部員に助言する流選手

さらなる飛躍誓う「4年後、今大会以上の成績を」

母校訪問に先立つ11月4日、流選手は会見で、次回2023年のW杯フランス大会について、「もちろん出場を目指すし、今大会以上の成績を狙う。今回の経験を若い選手たちに伝えながら、自分自身の能力も高めることを同時進行でやっていかなければならない。必ず出てチームに貢献するという目標は変わりない」と語り、さらなる飛躍を誓いました。

次回フランス大会への意欲を語った流選手

W杯日本大会を終えての会見で、次回フランス大会への意欲を語った流選手=2019年11月4日、東京・府中市

「4年後」に向けて、新たな「ビクトリーロード」を歩み始めた流選手。日本代表のけん引役として、これからは、プレーはもちろんのこと、その力強い言葉にも注目が集まります。

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