大正時代から続くこんにゃく店「鳥丸八十七商店」 熊本の地下水でみずみずしい味に

大正時代から続くこんにゃく店「鳥丸八十七商店」 熊本の地下水でみずみずしい味に

ぶらり新町・古町

鳥丸八十七商店

新明八橋と五福小学校の間にある「鳥丸八十七商店」=熊本市中央区細工町

熊本の水で、わが子のように丹精してつくったこんにゃくなのだろう。新明八橋と五福小学校の間にある「鳥丸八十七商店」(熊本市中央区細工町)が製造販売。大正時代、初代の鳥丸八十七(とりまる・やそひち)氏から続く老舗だ。

軟水加工した水に、こんにゃくいもの粉末を混ぜる。1時間ほど寝かせて、水酸化カルシウムで固める。

「こんにゃくの90%は水です。熊本の地下水がこんにゃくづくりに生かされています」と鳥丸克彦専務。大正10年に細工町で商売を初めたこんにゃく店の4代目だ。

原料

原料を軟水の入ったタンクに流し込む

角枠と呼ばれる容器に入った大きなこんにゃくは、専用の包丁で5等分に切って「一丁」となる。縦13センチ、横24センチ、厚さ7センチほど。ぷりぷりしている。

朝早く生産過程を見学したが、軟水を55度に設定してつくるため、容器はまだ温かかった。

一丁というと豆腐のイメージがあるので、かなり大きく感じた。

この一丁をお客さんの要望に合ったサイズにそろえる。筑前煮用(三角形の小さな形)は県外のお店、きんぴら用(糸こんにゃくの形)は県内のスーパー向けだ。こうやって50種類ほどを生産している。

きんぴら用

きんぴら用にパックに詰める

商品は、パックした後に熱殺菌される。日持ちは3カ月ほどで、案外保存がきく。

商品

商品の種類は豊富だ

こんにゃくは食物繊維が豊富で、血糖値を下げるインスリンを増やすと言われている。「料理の主役にはなりにくいけど、名脇役です」と4代目。

鳥丸のこんにゃくは、100パーセント国産だ。黒こんにゃくの場合、粉末にどれだけの海藻を混ぜるかといった配分はずっと1人の社員が担当している。生産管理をしっかりするためで、日本酒で言えば杜氏(とうじ)の役割を果たしている。

店舗は西南戦争後間もなく建てられたという木造建築。店内には、初代八十七氏が独立前の明治45年に「大日本博覧会」で銀賞を受けたという賞状が飾られている。母屋は熊本地震でも全壊を免れた。

フォード

大正時代に撮影された配達用のフォード。熊本県内で民間用としては珍しかった

歯ごたえがあり、みずみずしい味。昔ながらの味が、熊本地震を乗り越えて伝えられている。

店舗情報

住所 熊本市中央区細工町1-11

アクセス 熊本市電「呉服町」電停より徒歩3分
営業時間 9時~18時
定休日 土・日曜、祝日
電話 096-352-0379
公式HP http://konjac.me/

※情報は2019年11月25日時点です。

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