M1決勝目指すバイ! 勝負の師走、大ブレークなるか? 若手漫才コンビ「からし蓮根」

M1決勝目指すバイ! 勝負の師走、大ブレークなるか? 若手漫才コンビ「からし蓮根」

【令和に咲く】新時代担う若者に同世代の記者がインタビュー

からし蓮根

熊本大の紫熊祭でネタを披露する「からし蓮根」の伊織さん(左)と杉本青空さん=熊本市中央区

熊本日日新聞社の「平成生まれ」の記者たちが、IT業界やアート、音楽など、さまざまな分野で挑戦を続ける、熊本県出身や在住の同世代の若者を取り上げる連載「令和に咲く」。

今回は、若手漫才コンビ「からし蓮根(れんこん)」を取材しました。記事は大津支局の丁将広記者(26)、写真は写真映像部の上杉勇太記者(30)が担当しました。

九学入学後にコンビ結成 放課後ネタ合わせの日々

「からし蓮根」の2人

大学生らの前でネタを披露する「からし蓮根」の2人

体の大きい方がボケ担当。素っとぼけたボケに「客の部屋でペイチャンネル見るて、そらダイナミックばい」と小さい方が熊本弁でツッコむ。漫才コンビ「からし蓮根」がたどりついたスタイルだ。年末の風物詩となった漫才コンテスト「M-1グランプリ」(M1)で、昨年に続き準決勝進出。大ブレークを夢見て、勝負に挑む。

ボケは熊本市出身の伊織(いおり)さん(26)、ツッコミは小国町出身の杉本青空(すぎもとそら)さん(25)。

九州学院高に入学した春。いかにもボケらしく一発芸で、同級生に囲まれていた伊織さん。「面白いやつ」とピンと来た杉本さんが声を掛け、数秒でコンビ結成。その夜からネタ作りが始まった。

放課後は、スーパー屋上でネタ合わせをする日々。自信作は教室で披露した。卒業後は吉本興業のタレント養成所NSC大阪校に入り、13年にプロのコンビになった。

プロ初舞台は「ひっちゃかめっちゃか」 熊本弁ネタが転機に

観客

「からし蓮根」のステージで爆笑する観客ら

初舞台の漫才は、高校時代と同じ標準語だった。「大受けはないと思っていたが、ここまでスベるとは。ひっちゃかめっちゃかでした」。厳しいプロの洗礼を受け、試行錯誤が始まった。

転機は1年後。劇場で熊本弁を入れたネタを試すと、客が食い付いた。「熊本弁、イケる」。スベっていたネタも、語尾に「たい」や「だけん」を付けてみると、受けた。

「方言だと、感情をぶつけてツッコめる」と杉本さん。熊本弁を貫くのではなく、大きな笑いが欲しいポイントで使うのも、舞台を踏んで分かったさじ加減だ。今年は、関西の若手が競う賞レースで優勝。「自分たちのスタイルができつつあると思う」と手応えを感じている。

「できたしこ」とマイペースでやってきたが、欲もある。「同期の『ゆりやんレトリィバァ』や『ガンバレルーヤ』がテレビで弾けているのを見ると、追いつきたくなる」と2人。ただ、今は目の前のM1に全力を注ぐ。「12月22日の決勝に進んで全国の人にネタを見てほしい。自信あります」。勝負の師走。笑いの神様はからし蓮根にほほ笑むのか?

(2019年11月29日付熊本日日新聞朝刊掲載)

からし蓮根 略歴

からし蓮根

舞台の裏で出番を待つ「からし蓮根」の2人

九州学院高の同級生コンビ。伊織さんは1993(平成5)年、杉本青空さんは94(同6)年生まれ。身長は、伊織さんが約20センチ高い187センチ。コンビ名の由来は「熊本をアピールするため」。

〈取材を終えて〉 日本を席巻してほしい

熊日の丁記者

「からし蓮根」の伊織さん(左)、杉本青空さん(右)と一緒に〝トリオ〟を組む熊日の丁記者

「熊本の街で、ワー、キャーって言われるのが夢」という2人。意地悪く「かなり売れないといけませんね」と聞けば、「見ててください」と強気な返事。今年のM1は過去最多の5040組が出場した。優勝したとしてもブレークが保証されるわけでもない厳しい世界。それでも2人の笑いが日本を席巻してほしいと期待してしまうのは…、ファンになったからかも?(丁将広)

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