熊本地震で被災、閉店していた「うな専」が復活 姉妹でつなぐ名店の味

熊本地震で被災、閉店していた「うな専」が復活 姉妹でつなぐ名店の味

うな丼

ウナギ料理店「うな専」の「うな丼(上)」=宇土市

熊本市南区近見で半世紀近く愛され、熊本地震の影響で閉店したウナギ料理店「うな専」が、同区平田と宇土市本町で復活しました。両店が味を引き継ぎ、店内は常連客などでにぎわっています。宇土では地震で空き地が目立つ一帯に、活気を与えています。(熊本日日新聞社宇土支局 西國祥太)

※2020年1月9日付熊本日日新聞朝刊掲載。文中の情報は掲載日時点のものです。

「味を引き継ぎたい」 元店主の娘姉妹が開店

旧店舗は藤井一郎さん(82)、幸子さん(84)夫妻が1971年から切り盛り。地震に伴う店舗解体で、惜しまれながら2017年夏に閉店しました。

2017年5月3日付熊本日日新聞朝刊

熊本地震で被災した「うな専」の閉店を伝える2017年5月3日付熊本日日新聞朝刊

店を手伝っていた長女寿美さん(51)と次女美佳さん(48)が「味を引き継ぎたい」と決心。寿美さんは2019年7月に宇土で、美佳さんは同年5月に熊本市南区平田でそれぞれ店を開きました。

幼い頃、宇土で暮らしたことがある寿美さん。焼き担当の高原悟志さん(36)と共にかつて弁当店だった店舗を改装しました。タレの味やウナギの焼き方だけでなく、旧店舗の机や椅子、看板、のれんなども引き継いでいます。

うな専

宇土市で復活した「うな専」。(左から)高原悟志さん、藤井幸子さん、寿美さん、一郎さん

周辺に残る地震の影響 出店が活気に

宇土市本町一帯は、熊本地震の影響で通り沿いにも更地が目立ちます。地元区長で酒店を営む桑田宏一さん(77)は「高齢化で世帯数が減っていた地域に、地震が追い打ちをかけた。新たな出店は地域に活気が出る」と歓迎しています。

店には新旧の客が訪れます。宇土の店に来ていた熊本市南区の男性(72)は「かつての店に創業当初から通っていた。味は変わらずおいしい」。初めて訪れたという近くの伊藤タエ子さん(75)は「また来たい」と笑顔で話していました。

ウナギを焼く高原悟志さん

今でも両店を手伝う一郎さん、幸子さん夫妻は「子どもたちが受け継いでくれてうれしい。一生懸命に仕事をして、お客さんを大事にしてほしい」と目を細めていました。寿美さんは「縁あって宇土に開店した。両親のように長く愛される店にしたい」と意気込んでいます。

うなぎめし

宇土で「うな専」を引き継いだ藤井寿美さん。手にしているのはうなぎめし

宇土の「うな専」 店舗情報

住所 熊本県宇土市本町1丁目101

アクセス 県立宇土高・宇土中正門より徒歩2分
営業時間 11時~15時(14時半オーダーストップ)
17時半~21時(20時半オーダーストップ)
定休日 木曜
電話 0964-22-5220
メニュー うな丼 2000円~
うなぎめし 3300円~ など
(いずれも税別)
メモ 熊本市南区平田の店舗は月曜日定休、TEL 096-353-4978
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