JR九州の熊本駅ビル、2021年春開業 地上12階、新たなにぎわいの「核」に

JR九州の熊本駅ビル、2021年春開業 地上12階、新たなにぎわいの「核」に

熊本市西区春日のJR熊本駅の白川口(東口、在来線側)の敷地に、JR九州が駅ビルの工事を進めています。地上12階で、2021年春開業の予定です。

熊本駅については、県都の玄関口でありながら、2011年3月の九州新幹線の全線開業後も駅一帯の開発が停滞。新幹線効果が十分生かせていないことや駅利用者の利便性が高まっていないことが大きな課題でした。その中、熊本駅ビルの完成は、19年3月の在来線の新駅舎完成と周辺の高架化(連続立体交差)事業の完了に続いて、新たなにぎわいを呼び込む「核」として注目されています。

JR九州は、駅ビル以外にも、同駅一帯でオフィスビルや高層マンションの建設を計画中です。熊本日日新聞掲載の記事を中心に、駅ビルの概要やほかのビル計画について、分かりやすくまとめました。

※情報は2020年1月18日現在、掲載記事の内容は掲載時点です。

JR熊本駅と白川口一帯

JR熊本駅(右下)と白川口一帯。中央が駅ビの工事が行われている白川口南側。左下は、近く撤去される予定のしゃもじ型の屋根がある熊本市電熊本駅前電停。左上の高層ビルは東横イン熊本駅前=2020年1月10日撮影、熊本市西区春日

核テナントは「百貨店以外で」

白川口南側に建設中の駅ビルは地上12階、地下1階で、このうち商業施設は1~8階です(店舗面積計約3万9千平方メートル)。2020年1月4日付掲載の記事によると、専門店ゾーンのフロア案では、1~5階は女性や紳士向けなどを主体とするファッションフロアがメイン。各階に雑貨を扱う店舗も設ける方針で、6階には書店が入るとみられます。核テナントは、百貨店以外の業態を検討中し、複数の核テナントを入れる方向で交渉中。鹿児島中央や博多などの駅で展開している専門店街「アミュプラザ」とする予定です。

熊本駅ビルのフロア構成イメージ図

シネコンにホテル、結婚式場も

このほか、7、8階に松竹のシネコン(複合映画館)、8階に「アルカディア」(福岡)の結婚式場が入ります。9~12階は、JR九州の子会社が展開する最上級ブランドのホテル「ザ・ブラッサム」です。同ブランドは「外国人客や長期滞在のニーズに応えられる広めの客室、高級感のある公共スペースなど一定基準を満たすホテル」と位置づけられており、2019年9月、博多駅近くに開業しています。熊本駅ビルには約200室設ける予定です。

JR九州のホテル「ザ・ブラッサム」の客室

2019年9月、博多にオープンしたJR九州のホテル「ザ・ブラッサム」の客室

JR九州は、熊本駅ビルの南側で高層マンションの建設計画も進めています。

「2021年3月末までに開業」 青柳JR九州社長インタビュー

JR九州の青柳俊彦社長は熊本日日新聞のインタビューで、建設を進めている熊本駅ビルの商業機能について「熊本のお客さまが来たくなる店にしたい」などと話し、店づくりに自信を示しました。主なやりとりは次の通りです。(聞き手は熊日福岡支社の宮﨑達也記者、2020年1月4日付掲載)

――熊本駅ビルはどのようなテナント構成を考えていますか。

「(専門店街の)アミュプラザをつくることで進めている。テナント誘致に関しては自信を持っており、東京や全国レベルの店から熊本の店までご縁をつくっている。絶妙な組み合わせを楽しんでいただければと思っている」

JR九州の青柳俊彦社長

建設中の熊本駅ビルについいて「テナント誘致に自信がある」と語るJR九州の青柳俊彦社長=2019年12月、福岡市

――核となる大型店はどんな業態でしょうか。

「まだ決まっていないが、百貨店ではない。博多で言えば東急ハンズみたいな大型店を核テナントとして入れたい」
「桜町再開発ビルは立派なものができた。それに負けないように頑張りたい。良い施設がどんどんできれば、熊本にとってプラス。今まで以上に消費者の購買意欲が増すのではないか」

――開業時期は21年春と聞いています。いつ頃になりそうでしょうか。

「基本的には4月1日の前にしたいと思っている。新年度が動く前の春休みの時期は人が動き、モノが売れる時期だ」

2020年12月に駅北ビル完成へ 家電量販店と出店交渉

またJR九州は、白川口の駅前広場北側にオフィスビル「駅北ビル」を建設中で、2020年12月の完成を目指しています。12階建てで、1~3階(店舗面積3500平方メートル)を商業ゾーンとする予定で、家電量販店と出店交渉を進めています。4~12階(同1万平方メートル)はオフィスとして貸し出します。

JR熊本駅(左)と白川口北側一帯

JR熊本駅(左)と白川口北側一帯。同駅とザ・ニューホテル熊本(右)の間で、駅北ビルの工事が進んでいる。中央奥は花岡山=2020年1月10日

駅北ビル完成後のイメージ

駅北ビル完成後のイメージ

新幹線口にもオフィスビル 2020年12月完成

熊本駅新幹線口(西口)一帯でも開発の動きがあります。2019年11月22日付掲載の記事によると、JR九州は、同年3月まで立体駐車場だった新幹線口近くの同社所有地に4階建てのオフィスビル「熊本駅西ビル(仮称)」を建設します。20年12月の完成を目指しています。敷地面積は1190平方メートルで、地上4階建て延べ床面積3600平方メートル。1~2階が店舗とオフィス、3~4階はオフィスとして貸し出す計画です。

熊本駅西ビル(仮称)の外観イメージ

熊本駅西ビル(仮称)の外観イメージ(JR九州提供)

今回まとめたように、熊本駅一帯では2020、21年に開発が集中的に進み、熊本市における消費行動、ビジネス、住まいの動向に変化をもたらす可能性もあります。熊本日日新聞、クロスくまもとは、これからも同駅一帯の開発の動きをつぶさにお伝えします。

高層ビルが並ぶJR熊本駅一帯(中央付近)。右端はマンションのザ・熊本タワー、中左は東横イン熊本駅前。中央付近に熊本駅ビルが工事中。右中奥は花岡山と仏舎利塔、中央を白川が流れている。左中は新世安橋=2020年1月10日、熊本市中央区世安町の熊日本社から撮影

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