イライラ…ネットにぶつけてませんか? 顔見えない分、表現が攻撃的に

イライラ…ネットにぶつけてませんか? 顔見えない分、表現が攻撃的に

スマホの向こう側

インターネット上にあふれるコメントなどには、内容がかなり辛口のものも見られます。当事者が読んだらショックを受けるような攻撃的な表現も少なくありません。

なぜ、インターネットでは表現が過激になりがちなのでしょうか。熊本日日新聞教育面に「スマホの向こう側」を連載している熊本市教育委員会総合支援課の指導主事、田中慎一朗さん(45)は、「イライラする感情が湧き上がらないようにするのは難しいです。ただ、それをインターネット上で表現することは、危険であることを知っておかなければなりません」と指摘します。

熊本市教委総合支援課指導主事の田中慎一朗さん=熊本市中央区

※この記事は2020年1月30日付掲載の「スマホの向こう側」を一部加筆・修正したものです。

SNS投稿、知り合いから批判される可能性

誰でも一度は人に対しイライラした経験があるはずです。もちろん、そうならないように感情をコントロールできればいいのですが、感情は内部から湧き上がるもので、これを出ないようにするのは難しいです。ただ、われわれは、外部にその感情をどう表現するかはコントロールできるはずです。

インターネット上の投稿に批判的・攻撃的なコメントを書く人を「アンチ」と呼びます。イライラした感情をSNS(会員制交流サイト)上の投稿に対してぶつけるのです。突然、アンチからコメントが届くと投稿者は傷つきます。それが知り合いからのコメントであればなおさらです。SNSへの投稿は、イライラを抱えた周囲の人の攻撃対象になる危険性があります。

イライラの放出が目的、間接的な攻撃法も

絵の具

では、危険性を回避するためには、投稿をしなければよいのでしょうか。そうではありません。間接的な攻撃の方法も存在します。攻撃者が自分のLINEのコメント欄に、相手への不満を書くのです。投稿者が、それを見なかったとしても周囲がそれを目にし、内容をスクリーンショットして送ってくる場合もあります。

ただ、攻撃者からすれば、自分のイライラを外に放出することが一番の目的であって、それが相手に届くことは二の次なのです。さらにアンチのコメントは顔が見えない分、書き込みの内容はどれも辛口なものばかり。複数のSNSアカウントを使い分け、アンチ専門の匿名アカウントでバレないように友人を攻撃することもあるそうです。

本人は発言忘れても、相手は何度も傷つく「置き去りの刃」

対面世界で相手に向けた言葉とインターネットを介して出された言葉は違います。ナイフで例えるならば、後者はそこに置き去りにされる刃となるのです。誰でも自分が書いたメッセージはあまり読み返さしません。つまり、自分の発言を忘れてしまうのです。

しかし、受けた方は、何度もそれを読み返します。あたかも、置き忘れられた目の前の刃を握り返し、自分で自分を何度も突き刺すようにです。攻撃者は、そのことをイメージできていません。イライラが湧き上がらないようにするのは難しいことです。ただ、それをインターネット上で表現することは、危険であることを知っておかなければなりません。

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