釣り、道具でもっと楽しくなる 熊日記者が「革新もたらした」グッズ紹介<後編>

釣り、道具でもっと楽しくなる 熊日記者が「革新もたらした」グッズ紹介<後編>

「もっとたくさん釣りたい」「もっと大物を」「もっと快適に」-。釣り人の飽くなき欲求に応えようと、毎年たくさんの新しい道具が釣り具メーカーなどによって生み出されています。釣りの世界に革新をもたらすとともに爆発的に普及し、今ではすっかり定番となった道具を、ルアーフィッシングの分野を中心に、2回に渡って紹介します。後編では、釣りをより視覚的に楽しむデジタル機器や、快適さを追求したウエアなどを取り上げます。(熊本日日新聞社東京支社編集部 久間孝志)

※2020年6月18、25日付熊日朝刊「革新から定番へ 楽しみを広げた道具」を再構成しました。

潮の動きは? 情報はスマホで入手 釣果記録アプリも

スマートフォンのアプリを使えば潮の干満などを詳しく知ることができる

スマートフォンのアプリを使えば潮の干満などを詳しく知ることができる

多機能なスマートフォンの登場は、人々の生活を大きく変えた。釣りの分野も例外ではない。

干満による潮の動きは、魚の活性に大きく関わる。ひと昔前の釣り人は、その日の潮の動きを潮汐表の冊子や新聞紙面で把握し、海へ出掛けていた。

潮の大きさや主な港ごとの干潮と満潮の時間が分かる潮汐表の冊子は釣具店で配布されており、車の中などに常備している人も多かった。しかし今は、スマホで簡単に情報を得られる時代になった。

天気予報も同様だ。降水確率だけでなく、波の高さや風の強さは釣りにとって重要な情報。アプリを使えば、ピンポイントで詳しく知ることができる。

釣果を記録しておけるアプリも便利だ。釣った魚をスマホで撮影し、「どこで」「どんな道具で」「どんな状況だったか」などを記録できる。データを仲間と共有できるものもある。

手間のかかる魚拓ではなく、画像とデータを手軽にスマホに保存するのが今風。残したデータを分析すれば、釣果アップにもつながる。

ユーチューバー動画も人気 水中撮影できるカメラ活躍

ルアーにヒットしたチヌ。ウエアラブルカメラの防水キットを使えば迫力ある水中映像も

ルアーにヒットしたチヌ。ウエアラブルカメラの防水キットを使えば迫力ある水中映像も

釣り人が情報を得る手段として急上昇しているのが、スマホで見ることができるユーチューブなどの動画だ。釣り具メーカーの公式チャンネルのほか、九州を中心に活躍する「釣りよかでしょう。」など著名なユーチューバーも登場した。

釣果報告や道具の使い方、釣り具のレビューなど参考になる動画は多い。釣った魚をおいしく食べるための血抜きや調理法などの動画も役立つ。

ユーチューブやテレビの釣り番組の撮影では、コンパクトなウエアラブルカメラ(アクションカメラ)やドローンが活躍している。

ウエアラブルカメラ

コンパクトなウエアラブルカメラは水中撮影も可能

頭や胸などに装着できるウエアラブルカメラは、“釣り人の視点”での臨場感あふれる映像が撮影できる。付属品を使えば、水中撮影も可能。

テレビ番組で船釣りを取り上げる場合、これまでは別の船を用意するなどしない限り、釣りをしている姿を正面から撮影することが難しかった。ドローンは海上へ回り込んで撮影できるほか、船や釣り場の様子を上空から撮影できることから、映像の幅が広がった。

快適で、涼しく、日焼け防止 様変わりしたウエア

帽子と偏光サングラスに加え、ネックガードやコンプレッションウエア、膨張式ライフジャケットも釣り人の暑さ対策として定着している

帽子と偏光サングラスに加え、ネックガードやコンプレッションウエア、膨張式ライフジャケットも釣り人の暑さ対策として定着している

暑さや寒さへの対策は、釣りを楽しむために欠かせない。「快適さ」を求めて、ウエアも様変わりした。

暑さ対策は、Tシャツに短パンなどの薄着で日焼け止めをたっぷり塗るというスタイルが主流だったが、最近は高機能なウエアで肌の露出を抑え、日焼けを防ぐ人が増えた。

スポーツの世界から釣りに広がったのが「コンプレッションウエア」と呼ばれるインナーだ。体にぴったりと密着して圧をかけることで筋肉の無駄な動きや疲労を抑える効果があるとされるが、釣り人は暑さ対策として取り入れた。

見た目はいかにも暑そうだが、着てみるととても涼しい。汗を素早く吸い取って乾燥させ、体の表面の熱を奪ってくれる。「冷たい皮膚を外側にもう1枚まとった感じ」とでも言うのだろうか。釣り具メーカーも、日焼け防止と涼しさに重点を置いたインナーを発売している。

チューブ状の布で顔を覆い、「ネックガード」や「バフ」などと呼ばれる商品も夏場は手放せなくなった。これも見るからに暑そうだが、素材は伸縮性と通気性に富んでおり、鼻や耳まで覆っても快適。鼻の頭が真っ赤に日焼けしたり、サングラスの跡が残ったりすることがなくなった。

この商品は先に釣り人に浸透していたが、最近は新型コロナウイルスの感染防止対策として、マスク代わりに着用するランナーが増えているようだ。

命守るライフジャケット 動きやすい「膨張式」

膨張式ライフジャケット

腰に巻くタイプの膨張式ライフジャケット

命を守るライフジャケットも進化。浮力材を用いたものから、落水するとボンベからガスが噴出して浮輪のように膨らむ「膨張式」が一般的になった。

膨張式はベストのように着るタイプと腰に巻くタイプがある。厚くてかさばる浮力材式に比べるとコンパクトで、動きが激しいルアーフィッシングに最適。夏の暑さも軽減される。

寒さ対策では、体が放出した水分を吸収して熱に変えるインナーが定番だ。保温性が高いダウンも取り入れられるようになった。

最近は、スマートフォンなどに使うモバイルバッテリーで発熱する衣料も登場。低価格化が進んでおり、使い捨てカイロに代わって当たり前になるのかもしれない。

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