熊本県八代にもスーパーボランティア 79歳田中さん 豪雨被災地で黙々と力仕事

熊本県八代にもスーパーボランティア 79歳田中さん 豪雨被災地で黙々と力仕事

7月の熊本豪雨で大きな被害を受けた熊本県八代市坂本町で、「八代のスーパーボランティア」と呼ばれる男性がいます。同市本野町の田中文雄さん(79)です。頭に巻いた黒いタオルがトレードマーク。連日のように支援に加わっては若い頃から培った体力を発揮し、被災者たちを励ましています。(八代支社・元村彩、記事中の情報は2020年9月13日時点です)

田中文雄さん

被災家屋の片付けを手伝う田中文雄さん=2020年9月12日、八代市坂本町

現役の解体業、2カ月間で40日以上被災地入り

坂本町の被災者を支援する市災害ボランティアセンターは7月15日の開設から9月12日までに、台風接近時などを除きボランティアを49日派遣しています。このうち田中さんの活動日数は41日に上り、同センターは「最多の参加者ではないか」とみています。

20代の頃から解体業に従事して体を動かしてきた田中さんは、今も現役。最初は「近いから行ってみようかな」という気持ちでボランティアに加わったそうです。9月12日は坂本町坊ノ木場地区の民家の庭先に積もった土砂をスコップで除去し、土のうを一輪車に載せて50メートル先の仮置き場まで運びました。

スコップを使って、民家の庭先にたまった泥をすくう

「足元にも及ばん」 周囲のボランティア脱帽

一緒に活動した合志市の会社員丸野真一さん(57)は「今後もボランティア活動が続けられるよう、体力を維持せなんと思った」と脱帽。ほかの参加者も「すごか」「足元にも及ばん」と感嘆の声を上げていました。

本家本元の「スーパーボランティア」は、全国の被災地に足を運ぶ大分県日出町の尾畠春夫さん(80)。同世代で黙々と作業を続ける姿が似ているためか、田中さんはいつしか「八代のスーパーボランティア」と呼ばれるようになりました。

土のう袋を一輪車で仮置き場まで

体調管理を徹底、「最後まで参加する」

妻の征貴子さん(77)は田中さんの体を気遣い、「たいがいにしときなっせよ」と心配しているそうですが、本人は「暑さには強いもんでね。タフなんですよ」と涼しげな様子。ただ、15分活動して5分休むことや水分補給などの自己防衛は徹底しているそうです。

豪雨災害から2カ月以上たっても、ボランティアを必要とする被災者はたくさんいます。「乗りかかった船だけん、センターの閉鎖まで参加させてもらおうかね」。田中さんが、黒く日焼けした顔をほころばせました。

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