子どもも大人も楽しめる! 「いだてん」 金栗四三の生きざま、刺激に 玉名市の「大河ドラマ館」見どころ  

子どもも大人も楽しめる! 「いだてん」 金栗四三の生きざま、刺激に 玉名市の「大河ドラマ館」見どころ  

「日本マラソンの父」と称される金栗四三が主人公の一人であるNHK大河ドラマ「いだてん」が放映中です。そのドラマの世界観を体感できる「いだてん大河ドラマ館」が、金栗ゆかりの地である熊本県玉名市繁根木の旧市役所跡地(国道208号沿い)に開設中です。

ドラマ館の展示内容については熊本日日新聞紙上でも取り上げていますが、今回は「クロスくまもと」で、取材というより一般来館者の目線に立って見どころを紹介します。(熊本日日新聞社デジタル編集センター・渡辺直樹)

※情報は2019年4月15日時点。展示内容はドラマの進行に合わせて数回入れ替わる予定です。

熊本市中心部から1時間足らず 大きな看板が目印

3月下旬の日曜、熊本市中心部からマイカーで現地へ向かいました。上熊本、田原坂を経由して国道208号を荒尾市方面に進み、菊池川にかかる高瀬大橋をわたって400メートルで到着しました。道沿いに掲げてある大きな看板が目印。かかった時間は50分程度でした。JR玉名駅からはバスで数分と、とても便利。九州自動車道の菊水インターチェンジからは9キロほどです。

「いだてん大河ドラマ館」入り口に掲げられた看板=玉名市、2019年3月撮影

入場口前には、「くまモン」や玉名市のキャラクター「たまにゃん」と一緒に走る金栗四三の顔出しパネルが。子ども連れの方はお見逃しなく。

中村勘九郎、綾瀬はるか…出演俳優のパネル多数

大河ドラマ館が熊本県内に設置されるのは初めてです。約410平方メートルの展示スペースで、「ドラマ」と「史実」の二つのゾーンがあり、大河ドラマのストーリーを楽しみながら、金栗四三の人柄や功績について理解を深めることができます。まずは「ドラマゾーン」から。

金栗四三役の中村勘九郎さん(左)と、ドラマの後半に登場するもう一人の主人公・田畑政治役の阿部サダヲさん(右)のパネル

目を引くのが、入り口をはじめ、あちこちに置かれた出演俳優の等身大パネルの数々。金栗四三役の中村勘九郎さん、妻・スヤ役の綾瀬はるかさん、嘉納治五郎役の役所広司さん…ドラマの世界に一気に引き込まれます。写真撮影をしている来館者たちも、どことなく気分が高揚している様子でした。館内のスタッフが「撮影しましょうか」と声をかけてくれるので、遠慮なく頼みましょう。

左から金栗四三の妻・スヤ役の綾瀬はるかさん、養母・池部幾江役の大竹しのぶ、兄・実次役の中村獅童、母・シエ役の宮崎美子さんのパネル

 

嘉納治五郎役の役所広司さんのパネル

この中で人気があったように感じたのが、生田斗真さんのパネル。金栗と同じく、日本人で初めてオリンピックに出場した短距離走者で、「天狗倶楽部」のメンバーだった三島弥彦を演じています。

三島弥彦役の生田斗真さんのパネル

そういえば、不祥事を起こした俳優がドラマを降板する騒ぎがありましたね。その俳優関連の展示物はすぐ撤去されたそうです。展示してあった場所をスタッフに教えてもらったのですが、「そのまま掲示していたら、注目されたかも」と不謹慎ながら思いました。

ジオラマで「四三とスヤを探せ」

「ドラマゾーン」ではこのほか、メーキング映像や美術セット、出演者の衣装なども公開しています。

スタッフに「人気があるコーナー」を尋ねてみたら、玉名市の史跡「高瀬船着場跡」のロケセットを再現したジオラマ(模型)を挙げてくれました。商家や石積み、鉄道、船…どれも精巧な造りで、思わず見入ってしまいます。お薦めの楽しみ方が、数多くの小さい人形から「四三とスヤを探す」こととか。かなり難しかったですが、助け船でスタッフが教えてくれたヒントを手掛かりに何とか見つけました。みなさんもぜひ挑戦してみてください。

玉名市の史跡「高瀬船着場跡」のロケセットを再現したジオラマ

ドラマのセットに立った気分…人気の仮想現実体験

もう一つ、子どもに人気なコーナーがあります。タブレット端末で見るVR(仮想現実)体験。端末を動かしながらドラマセットを360度見ることができ、自身がセットに立って、周囲を見回しているような感覚を味わえます。

360度スクリーン映像、波乱のマラソン人生紹介

続いて「史実ゾーン」へ。スタッフに薦められて、金栗四三の人生を振り返る「体感シアター」に入りました。目玉である360度の円形スクリーンで、山あり谷あり、波乱に満ちた金栗の生涯をテンポよく紹介。映像に工夫が凝らされて臨場感があり、7分ちょっとの上映時間がとても短く感じました。写真NGのコーナーなので、1月に熊日紙面に掲載された写真を掲載します。

「いだてん大河ドラマ館」で金栗四三の人生を振り返る円形スクリーンを見る来館者たち=2019年1月12日撮影

このほか、大型年表や遺族提供の未公開写真などで、金栗のマラソン人生を分かりやすく学ぶことができます。

金栗四三の生涯を紹介した年表

「後世に残したい 金栗四三の言葉」も、じっくり見てほしいコーナーです。明るく朗らかな金栗の人柄が伝わってくる言葉ばかりで、スポーツと関係のない分野についても刺激を受けること請け合いです。

私が心に留まり、メモにした言葉が次の二つです。

「物事は初めから自信がなくても、やろうと思えばやれるものだ」

「何でも自分に与えられた仕事は最良と思って精根打ち込んでやること」

いだてん大河ドラマ館「後世に残したい 金栗四三の言葉」

金栗グッズや特産品、物販コーナーも充実

展示の見学が終わっても、お楽しみがあります。隣接する物販コーナーには、金栗四三関連のグッズや書籍のほか、菓子や野菜、果物など地元の特産品が並んでいます。私は家族や知り合いの土産に、金栗四三も好物だったという銘菓のまんじゅうと、「高瀬絞り」の手ぬぐいを買いました。

金栗グッズ(写真上)や玉名市特産品の野菜や果物(同下)が並ぶ物販コーナー

ドラマ館の見学を終え、印象に残ったのことは、「子どもから大人まで、大河ドラマを見ている人はもちろん、見ていない人も十分に楽しめる」ということ。また、金栗四三について、ある程度知っている人、ほとんど知らない人、いずれの人にも刺激的で面白いと思います。

スタッフさんたちの応対も◎。笑顔で、説明も分かりやすく、目配りも行き届いている感じでした。

ロケセットを再現したジオラマの前で、笑顔で説明してくれるスタッフさん

館内は1時間もあれば、ゆっくり見て回れます。

ほかの金栗関連のスポットは、玉名市は、金栗四三が晩年暮らした家(池部家)や金栗四三の墓、市立歴史博物館こころピア、隣接する和水町には「金栗四三ミュージアム」と「金栗四三生家記念館」があります。こういった施設と組み合わせて、「金栗四三ツアー」を計画してはいかがでしょうか?

熊本市からさほど離れていないので、熊本観光に来た方にもお薦めです。

また、ドラマ館の周辺には名物の玉名ラーメンの店が点在しており、玉名温泉も近くにあります。「ドラマ館と玉名ラーメン」「ドラマ館と玉名温泉」といった楽しみ方もできます。

「いだてん大河ドラマ館」の情報

住所 熊本県玉名市繁根木163

アクセス 九州自動車道菊水ICから車で15分

JR新玉名駅から金栗四三周遊バスで14分(ドラマ館バス停下車)
https://www.city.tamana.lg.jp/q/aview/538/12202.html

JR玉名駅から徒歩15分または市街地循環バスで2分(繁根木バス停下車)
https://www.kyusanko.co.jp/sankobus/community/tamana/

開館期間 2019年1月12日~2020年1月13日
営業時間 9時~17時(最終入館は16時半、年中無休)
入場料 高校生以上600円、小中学生300円(団体割引あり)、未就学児無料
電話 チケット販売管理センター 0570-06-5588
公式HP http://www.kanakurishisou-taiga.com/
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