外はサクッと、中はホクホク 懐かしのコロッケ 「松本精肉店」(熊本市中央区新町)

外はサクッと、中はホクホク 懐かしのコロッケ 「松本精肉店」(熊本市中央区新町)

ぶらり新町・古町

松本精肉店

熊本市中央区新町の「松本精肉店」

ほかほかの、懐かしの味に出会った。熊本市中央区新町の「松本精肉店」は、地域のお客さんであふれる。名物は昭和の時代に食べた、お肉屋さんのコロッケだ。

「あんまりメディアとか、でたくないんだけど」と、ご主人の松本新一(76)さんからの第一声で身構えた。「そこをなんとか新町のためだと思って」と切り出すと、話を始めてくれた。

揚げたてが並ぶ「松本精肉店」の店内

揚げたてが並ぶ「松本精肉店」の店内

精肉店は父の嘉作さんが川尻で始めた。昭和28年に、現在の新町で開業した。新一さんが店を継いで、今の店を建てたのが昭和44年。それからは「品質を大事に」と経営してきた。

「最初の頃は馬肉と鶏肉が多かった。昭和30年代になって豚や牛の取り扱いが増えた」。日本の経済成長ととも、消費者が買い求める商品も変わった。「今は、牛肉の価格が上がっているね」と新一さん。

さて、1日に150個が売れるという、きつね色の絶品コロッケが登場するのは今から40年ほど前だ。何か工夫した商品を扱ってみたかったと新一さん。近くでコロッケを販売する店舗は、あまりなかったという。

コロッケは週に3回ほど具を仕込む。煮込んだジャガイモ(北海道産)とにんじん(熊本県大津産)に、牛肉「和王」のひき肉をよくこねる。野菜が冷たくならないうちに混ぜるので型崩れしにくい。

180度の油で3分半ほど揚げる。揚げたてをいただく。外はサクッと、中はホクホクで柔らかい。「お年寄りからお子さんまで老若男女からお買い上げいただいております」と妻の妙子さん。

妻の妙子さんが揚げるコロッケ

妻の妙子さんが揚げたコロッケをいただく

新一さんによると、最近は高齢者のお客さんが増えた。歯が悪くても、柔らかコロッケだと食べられるのが人気だそうだ。一方で乳児向けに買うお客さんもいる。衣をとって、中身を離乳食として食べさせるのだという。

1個105円で幸せな気分に。メンチカツ(1個250円)も合わせて食べると結構おなかが膨らむ。

看板商品のコロッケ

看板商品のコロッケ、揚げたては格別だ

お店でコロッケをいただくと、新一さんが「ビール、もってこよっか」と粋な計らい。ようやく信用していただいたようだ。そうこうすると、店の奥から、門外不出というアルミ製のお盆も出てきた。「昭和4年 川尻 松本精肉店 電話七三」。マジックが薄くなり、所々読めないが、そう書かれている。

新一さんは「アルミがあまりない頃の話です。先代がこれをお盆にして、お肉の配達をしたようです。大事なので写真は撮らないで」と元気に話してくれた。

店舗情報

住所 熊本県熊本市中央区新町4丁目1-16

アクセス 熊本市電「新町」電停から徒歩1分
営業時間 9時~18時
定休日 日曜、祝日
電話 096-353-4004

※文中の年齢、店舗情報は2019年4月17日時点です。

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