熊本市新町のギョーザの名店「一二三俵」 おいしさの秘密は「我を出さない」

熊本市新町のギョーザの名店「一二三俵」 おいしさの秘密は「我を出さない」

ぶらり新町・古町

船場橋と明十橋の間に、ふらっと入りたくなるギョーザの名店がある。「一二三俵」(熊本市中央区新町)のジューシーな味は癖になる。ビールを片手にした会社員や家族連れでにぎわう。

一二三俵外観

新町の「一二三俵」。少し歩くと熊本市電の洗馬橋電停だ

「おいしさの秘密は?」。単刀直入に、店主の清村陽一(47)さんに聞いてみた。

「我(が)を出さないことです」。直球で答えが返ってきた。

豚肉、ニラ、キャベツ、ハクサイ、たまねぎ、ニンニク、皮…。たくさんの具材のコラボでギョーザは成り立つ。どれか一つの具が際立つとおいしくならないのだという。一つ一つがうまく調合して、一二三俵のギョーザが出来上がる。

店主の清村陽一さんが作るギョーザ

店主の清村陽一さんが作るギョーザ

祖父の代が満州に渡っていて、祖母が現地のギョーザの味を熊本に持ち帰った。戦後、祖母は熊本市内でラーメン店を経営、母も手伝った。メニューにはギョーザがあった。

清村さんが御船町にお店を出したのが十数年前。熊本市に出店した後に、熊本地震が起きる。店は大きな被害を受けた。商売をやめることになった近くの中華料理店でどうにか営業を続けた。

元の場所で店を再開したのは2019年1月のことだ。真新しい店での商売に清村さんのギョーザ作りにも熱がこもる。

「母に比べて、自分はまだまだ我がある」と自戒を込めて清村さんは語る。ギョーザ道なのか人生道なのか。どちらにせよ、大きなポリシーが、実直な清村さんを支えている。

御船町で長く続いた農家出身。コメ俵で生きていたご先祖様への恩返しがしたかった。「農家出身とすぐお客さんに分かってもらえるし、字画が良かった」と店名の由来を語る。

ギョーザのルーツを探しにトルコまで旅したこともあり、食への思い入れは強い。

味について、客からの評価が高い。焼きギョーザは「これぞ王道。ギョーザの王様」、揚げギョーザは「もちもち感がすごい」、蒸しギョーザは「しっぽりする」と声が聞かれた。それぞれ一人前450円。

定番の焼きギョーザ

定番の焼きギョーザ、ビールによく合う

揚げギョーザと蒸しギョーザ

揚げギョーザ(下)と蒸しギョーザ

冬場はギョーザ鍋が人気。春にいただいたが、体がとっても温まり、自然と二次会へ足が向いた。

「一二三俵」 店舗情報

住所 熊本市中央区新町2丁目10-4

アクセス 熊本市電 「洗馬橋」電停より徒歩1分
営業時間 17時~23時(オーダーストップ22時半)
定休日 月曜
電話 096-322-4159

※文中の年齢、店舗情報は2019年5月3日時点です。

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