これが「いきなり団子」? 熊本県民のソウルフード、「進化系」続々 チーズ入り、てんぷらも 熊本都市圏の名店まとめ

これが「いきなり団子」? 熊本県民のソウルフード、「進化系」続々 チーズ入り、てんぷらも 熊本都市圏の名店まとめ

NHK大河ドラマ「いだてん」でも登場した、熊本の名物「いきなり団子」。最近、熊本県内の専門店などでは、具材を増やしたり、調理にひと手間加えたりした「変わり種」のいきなり団子も続々登場しているようです。

興味を抱いた熊本日日新聞社文化生活部の松本敦記者が2日間で熊本都市圏の名店8軒を回って調査しました。「えっ、これがいきなり団子?」。記者自身が驚いた「進化」ぶりを、紹介します。

※2019年3月15日付熊本日日新聞朝刊掲載の記事をベースに構成しています 。商品価格、営業時間など各店の情報は同年6月11日時点です。変更される場合もあるのでご注意ください。

熊本県民のソウルフードいきなり団子。写真は芋屋長兵衛の「いきなり団子プレーン」。中身はサツマイモと黒あんだけのスタンダードなタイプだ

熊本県民のソウルフードとして、全国的な知名度も急上昇中のいきなり団子。2017年には特許庁の地域団体商標に登録され、「阿蘇たかな漬」や「球磨焼酎」のように熊本を象徴する特産品の一つと認められました。

昔から家庭で作られてきたいきなり団子は、サツマイモだけを少し塩気がある生地で包んだもので、「あん無し」でした。しかし今では「あん入り」が基本形に。熊本県菓子工業組合いきなり団子部会(19社)の定義でも、いきなり団子は「サツマイモにあんなどを加えて、小麦粉などの生地で包んで蒸したもの」となっています。

地域商標登録を中心となって進めたコウヤマ(益城町)の堤洋介常務によると、戦後、食生活が豊かになり、「よりおいしく食べるための工夫として、あんを入れるようになった」そうです。あん入りは、いきなり団子が現代風に進化した結果というわけですね。今回調査を続けると、いきなり団子のあんも目覚ましく進化していることが分かりました。

あん、生地にムラサキイモ 「芋屋長兵衛」(益城町)

コウヤマが直営店「芋屋長兵衛」(益城町)で販売する「紫芋」はその名の通り、紫色のあんが鮮やかです。自社生産のムラサキイモを、生地にもうっすらと練り込んで品良く仕上げました。

芋屋長兵衛の「紫芋」

白豆のあんが濃厚 「いも菓子屋」(南区南高江)

いも菓子屋(熊本市南区南高江)の「しろ」は、十六寸(とろくすん)という白豆で作った白あんが滑らかで濃厚です。サツマイモとの相性もバッチリです。

いも菓子屋の「しろ」

あんに桜の花混ぜ、ピンク色 「華まる堂」(中央区国府)

ピンク色のあんも見つけました。華まる堂(中央区国府)の「桜いきなり団子」は、桜の花を白あんに混ぜて、生地の上にも載せて華やかさをプラスしました。どうやら、「いきなり団子のあんは黒」という思い込みを捨てねばならないようです。

華まる堂の「桜いきなり団子」

サツマイモであんをサンド 「肥後屋」(北区楡木)

形もいろいろなタイプがあります。肥後屋(北区楡木)の特徴は、厚さ1センチほどのサツマイモ2枚であんを挟んだ3層構造になっています。見た目は立方体に近く、食べごたえも抜群でした。

サツマイモ2枚であんを挟んだ、肥後屋の「白(小豆あん)」

豪華に栗を丸ごと 「くま純」(中央区新町)

「出べそ」のように真ん中が飛び出ているのは、くま純(中央区新町)の「いもくり団子」。出っ張りの正体は3センチ大の栗で、丸ごと1個がイモの上に鎮座する「ボリュームと豪華さが人気」だそうです。

栗が丸ごと入った、くま純の「いもくり団子」

「あげいきなり」熱々サクサク 藤ひろ菓舗(東区新外)

食べごたえなら、藤ひろ菓舗(東区新外)の「あげいきなり」も負けていません。客のリクエストから生まれた「いきなり団子のてんぷら」ですが、注文を受けて揚げるこだわりが受けて1番人気に。ぜひ、熱々サクサクを味わってください。

藤ひろ菓舗の「あげいきなり」

チーズと豆乳の香り広がる 「いきなりやわたなべ」(中央区坪井)

さらに驚きの進化を遂げたタイプもあります。「いきなりやわたなべ」(中央区坪井)の「チーズ豆乳入」いきなり団子は、黒あんとサツマイモでチーズをサンド。あんと乳製品の相性の良さから発案したそうです。皮に豆乳を練り込み、頬張るとチーズと豆乳の香りが口いっぱいに広がります。

「いきなりやわたなべ」の「チーズ豆乳入」いきなり団子

リンゴのコンポート入り きな粉たっぷり 「むさし本舗」(益城町)

むさし本舗(益城町)の「きなこいきなり」は1日20個限定で、開店と同時に完売することも多いそうです。粒あんの上にサツマイモと甘く煮たリンゴのコンポートを重ね、軟らかめの生地でふんわりと包みました。きな粉をたっぷりとまとった和洋折衷ぶりに、驚くこと間違いなしです。

むさし本舗の「きなこいきなり」

今回紹介した“進化系”は、ごく一部です。熊本県内に数ある名店には、ユニークないきなり団子がまだまだあるはずです。皆さんも、お気に入りの一個を探してみてはいかがでしょうか。

取材した8店舗の情報


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