ワンピース立像、サンジとウソップが2019年内に完成! 熊本地震の復興支援

ワンピース立像、サンジとウソップが2019年内に完成! 熊本地震の復興支援

チョッパー、ブルックも2019年度中に 残る4体は2020年度完成

熊本県は、熊本地震の復興支援で8市町村に整備する人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」のキャラクター立像について、サンジ(益城町、コック)とウソップ(阿蘇市、狙撃手)を2019年内に完成させることを明らかにしました。熊本日日新聞が報じています。

益城町のサンジは、町交流情報センターミナテラスに暫定設置した後、熊本県が木山地区で進める土地区画整理事業の区域内に移す計画です。阿蘇市のウソップはJR阿蘇駅前に整備します。

いずれも作者尾田栄一郎氏によるデザイン監修に着手しており、製造は県庁の主人公ルフィ像を手掛けた富山県内の銅器メーカーが担当します。

2019年度は熊本市のチョッパー(船医)と御船町のブルック(音楽家)も設置します。残る4体は2020年度の完成を予定しています。

設置先は被害が大きかった8市町村

ワンピースカフェ

2019年3月5日まで鶴屋パーキング1階で限定営業していた「ワンピースカフェ」に描かれたイラスト=2019年2月6日、熊本市

「ONE PIECE(ワンピース)」のキャラクター立像を設置する8市町村は、2019年4月に公表されました。熊本地震の復興支援が目的で、被害が大きかった益城町や南阿蘇村、熊本市などが選ばれました。

蒲島郁夫熊本県知事は、選考理由を「国内外から訪れる人の周遊のしやすさや、震災ミュージアムとの関連性を踏まえて決めた」と説明。「熊本の宝となる大事業が始まり、うれしく思う。設置されない自治体にも効果が波及する方法を考えたい」と述べました。

仲間の立像設置場所は熊本県内の市町村から募集し、31市町村・51件の応募がありました。県は点数化した審査で10市町村に絞り込み、2019年3月に4パターンの配置案を公表しました。

熊本県は復興の「ストーリー」として、地震の被害を受けたヒノ国(熊本)に上陸したルフィと仲間の「麦わらの一味」が、被災地の困り事をそれぞれの特技で解決する-などと設定。有識者の意見も聴き、市町村の提案を重視した配置に最終決定しました。

熊本県は、復興支援に取り組む作者尾田栄一郎氏(熊本市出身)への県民栄誉賞授与を記念して2018年11月、ルフィの等身大ブロンズ像を県庁に設置。その後、仲間の立像設置も決めました。いずれも尾田氏の監修で、設置費用は尾田氏の寄付金を充てます。

ワンピースのキャラクター立像設置先の地図

県央・県北に集中 落選自治体からは不満の声も

ルフィ像

県庁プロムナードで除幕されたルフィ像(魚眼レンズ使用)=2018年11月30日、熊本市中央区

2019年6月12日の熊本県議会一般質問で、県議の池田和貴氏(自民党、天草市・郡区)が、県内全域に設置効果を波及させる方策について質問しました。

立像の設置場所は応募31市町村から審査で2019年4月に決まりましたが、阿蘇や上益城といった県央・県北に集中。落選した自治体からは、地域の“偏り”に不満の声も上がりました。

その経緯を念頭に質問した池田氏は「希望がかなわなかった市町村にも効果を波及させる取り組みが必要だ」と指摘しました。

答弁で蒲島郁夫知事は「地域の(観光)資源と連携した誘客を実現させたい」と前向きな姿勢を見せる一方、具体策については「今後の課題」と述べるにとどめました。

蒲島郁夫知事

ルフィ像を除幕する蒲島郁夫知事ら=2018年11月30日、熊本市中央区

熊本県は、先行して県庁に設置した主人公ルフィ像が「ファンや外国人客に好評だった」(秘書グループ)ことから、8体完成後さらに来訪者が増えるとみて「関連イベントや物販で周辺に効果を広げたい」と青写真を描きます。

ただ、著作権の制約があり、市町村単独で立像関連のイベントや物販を企画できないということです。その都度、熊本県を介した出版元の集英社との協議が必要で、立像完成後も県には積極的な関与が求められることになります。

5月の連休明け、熊本県は庁内チームを立ち上げ、来訪客に立像巡りを促す仕掛けの検討に着手しました。

ルフィ像を含む9体の制作費約1億円は全額、作者尾田栄一郎氏の寄付が原資です。その厚意を最大限に生かす県のリーダーシップを期待したいところです。

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