大学やめ起業、東京に進出 「世の中をアップデートしたい」 23歳の人材仲介会社代表・満田聖也さん

大学やめ起業、東京に進出 「世の中をアップデートしたい」 23歳の人材仲介会社代表・満田聖也さん

【令和に咲く】新時代担う若者に同世代の記者がインタビュー

満田聖也代表

オフィスのベランダで笑顔を見せる満田聖也代表。休日には、仲間と趣味のサッカーを楽しんだりするという=東京都渋谷区

熊本日日新聞社の「平成生まれ」の記者たちが、IT業界やアート、音楽など、さまざまな分野で挑戦を続ける、熊本県出身や在住の市井の若者を取り上げる連載「令和に咲く」。

今回は、熊本市出身で、人材仲介サービス「カクトク」の満田聖也代表(23)を取材しました。記事と写真は政経部の山本文子(29)が担当しました。

起業のきっかけは地元企業へのインターンシップ

ミーティング

社員とミーティング中の満田聖也さん(奥)=東京都渋谷区

東京・渋谷のビルの一室。インターネットを通じて短期雇用の営業職を求める企業と求職者を橋渡しする人材仲介サービス「カクトク」の東京オフィスを訪ねると、熊本市出身の満田聖也代表(23)が出迎えてくれた。

「世の中をより良い方向にアップデートしたい」。今どきの言葉を織り交ぜながら意気込みを語る満田さん。社員25人。平均年齢は31歳という、誕生からわずか3年の若い組織を引っ張る。

在宅勤務を認め、出社時の服装はTシャツやジーンズでもいいというだけあって、オフィスには自由な空気が流れる。自身もラフな服装の満田さんが起業を思い立ったのは大分県別府市で大学生活を送っていた頃だった。

熊本市内の企業にインターンシップに行った際、「社会の課題を解決しようと事業を興し、仕事に打ち込むその企業の経営者が格好良かった」という。

当初は営業先から苦言も 意気込み伝え理解者増やす

打ち合わせ

社員と打ち合わせする満田聖也代表(右)=東京都渋谷区

米アップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏に憧れ、高校時代から起業関連のイベントに参加するなど、もともと“起業マインド”は高かった。

インターンシップ後、大学には1年通っただけで起業準備のため休学。さらには「大学は通過点」と退学し、別府市内で学生メンバーだけで現在の事業をスタートさせた。

当初は営業先から「君みたいな若造に営業が分かるはずがない」などと言われることもあった。ただ事業への意気込みを丁寧に伝え、少しずつ理解してくれる人を増やしていったという。

2017年に東京オフィスを構えて以降は東京を中心に事業を展開。営業人材を求める企業、フリーランスや副業として営業職に就きたい求職者を仲介するビジネスモデルは「働き方改革」という時流にも乗り、利用企業はIT系を中心に約200社、求職者の登録人数は3千人を超えるまでになった。

「介護や育児などと両立しつつ柔軟に働くことができる仕組みを提供したい」。笑顔の中に心(しん)の強さがうかがえた。

(2019年6月28日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

満田聖也(みつた・せいや) 略歴

カクトク代表の満田聖也さん

東京オフィス近くのカフェが行きつけというカクトク代表の満田聖也さん=東京都渋谷区

1995(平成7)年生まれ。熊本商高時代はサッカー部で汗を流した。立命館アジア太平洋大に在学していた頃は別府市内などの温泉に通って汗を流すことが多く、温泉好きになった。カフェ巡りも趣味。

〈取材を終えて〉 同世代の経営者にエール

満田聖也代表と山本文子記者

満田聖也代表(右)にインタビューする山本文子記者=東京都渋谷区

「自分の目標のための手段が起業だった」「自分の人生に責任を持ちたい」…。落ち着いた口調で話す満田さんの言葉が印象的だった。

営業職の新しい働き方を提案しようと起業の道を選んだ生き方は、起業を志したり、働き方を変えたりしようと考えている同世代の参考になるのではないか。私と同世代の経営者にエールを送りつつ、今後も取材を通じてそうした声を伝えていきたいと思っている。(山本文子)

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