かつて暮らした懐かしき芦北町 温泉と田舎料理に癒されて

かつて暮らした懐かしき芦北町 温泉と田舎料理に癒されて

日帰りバス・鉄旅

熊本市を起点に、路線バスや鉄道を使ってスローな「日帰り旅」を楽しむこの企画。

今回の目的地は熊本県芦北町です。30年ほど前に3年間暮らしていたので個人的にも懐かしいのですが、訪れたことがない人でも懐かしいと感じるものを求めて出掛けました。(編集委員室 津留三郎)

※2019年7月2日付熊本日日新聞夕刊掲載。文中の情報は掲載日時点です。

旅のしおり

ちず

観光特急「かわせみやませみ」で出発!

かわせみやませみ

熊本駅で出発を待つ特急「かわせみやませみ1号」

JR熊本駅から特急「かわせみやませみ1号」で出発。芦北町に行くのになぜ肥薩線、しかも特急の観光列車で? 疑問に感じるかもしれませんが、次のような事情です。

最初の目的地は大野温泉センターで、最寄り駅は球磨川沿いにある肥薩線の白石駅(同町)ですが、いい時間帯に停車する列車が1本もありませんでした。

さて困ったと思いましたが、パッとひらめきました。対岸の球磨村を走っているバスがありはしないかと。それがあるなら、特急が停車する球磨村の一勝地駅まで行って、バスでバックすればいいからです。

その通りのプランができ、難しいパズルが解けたような快感です。しかも、降りるバス停の大野大橋は白石駅より大野温泉センターに近く、歩く時間は大幅に短縮されました。

温泉で汗を流してバイキング 煮しめや白あえ、肉じゃが…おふくろの味楽しむ

温泉センター

緑に囲まれた大野温泉センター。レトロな雰囲気が漂う

レトロな雰囲気の大野温泉センターに到着。温泉ももちろんいいですが、名物はランチバイキング。町内に限らず近隣市町村から訪れる人も多いといいます。レストラン主任の大瀬富子さん(63)に話を聞きました。

スタッフはもともと普通の主婦で、作るのは野菜ものを中心にした田舎料理。毎日20種類以上が並びます。煮しめや白あえ、肉じゃがなどの定番料理のほか、その日の材料の仕入れ具合でメニューを決めることも。

ランチバイキング

人気の大野温泉センターのランチバイキング。毎日20種類以上の料理が並ぶ

煮しめ

定番料理の一つ煮しめ

人気の秘密は、懐かしい田舎の味、おふくろの味を楽しめるからです。「温泉と料理で元気を回復し、心を癒やしてください」と大瀬さん。

取材を終えると、温泉で汗を流してバイキングに。まず生ビールで喉を潤します。風呂上がりの一杯は最高です。料理もみなおいしかったのですが、一番気に入ったのは「おからの揚げだんご」という一品。温泉300円、バイキング880円とコストパフォーマンスもいいです。

「いだてん」にも登場 旧女島小の古い木造校舎

ふれあいツクールバス

無料で利用できる芦北町の「ふれあいツクールバス」

町が運行する「ふれあいツクールバス」で役場に向かいます。スクールバスを一般客も利用できるようにしたもので無料。役場で町教委の方と待ち合わせ。話を聞くと、記者が芦北支局にいた頃は小学生だったようで時の流れを痛感します。車に同乗し、閉校になった旧女島小に向かいます。

今も昭和26年築の2階建て木造校舎が残り、NHK大河ドラマ「いだてん」で、金栗四三が学んだ校舎として登場しています。本来は中に立ち入ることはできませんが、取材ということで特別に入れてもらいました。

ガラス窓が広いためか、光が差し込み電気をつけなくても明るいです。建物が傷んでいる様子も特になく、今にも子どもたちの声が聞こえそうでした。自分自身が過ごした小学校の木造校舎を思い出しました。外から眺めるだけでも懐かしさを感じるこの建物。町はPRはしていませんが、名所になるかもしれません。

木造校舎

昭和26年に建てられた旧女島小の木造校舎

校舎内部

旧女島小校舎の内部。今にも児童たちの声が聞こえてきそうだ

教室の案内表示

そのまま残っている教室の案内表示

帰りは小刻みにバスを乗り換えました。「旅のしおり」にあるのは時刻表掲載時刻で、接続は良すぎるほど良かったのですが、夕方の渋滞であわや乗り遅れというスリルも味わいました。

旅で立ち寄ったスポット

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