「地域に歌を」 “新町と音楽を愛する男”フランクふるやさん 

「地域に歌を」 “新町と音楽を愛する男”フランクふるやさん 

ぶらり新町・古町

カラオケ教室

古家建雄さんの「F・Fカラオケ歌謡教室」。ビルの二階にある=熊本市中央区新町

がっしりした肩。マイクを持てば、その低音は魅力だ。「フランクふるや」こと、古家建雄さんの「F・Fカラオケ歌謡教室」(熊本市中央区新町)にお邪魔した。

ライフワークは路地や地域のことを歌にすること。古家さんは「それぞれの路地にドラマがある。あまり商売にはならんけど、地域の人たちが歌を介して仲良くやってもらえれば、うれしい」と語る。

77歳でコンサートを開き、77曲を歌うという目標も目の前に迫っている。(7月29日にコンサートを開く予定)

福岡県出身。3歳の時に、博多の空襲を経験した。母の手を握りしめ、燃えさかる博多の町を博多湾に突きだした志賀島から見た。

父は早くに亡くなり、母が炭鉱で働いて子ども10人を育てた。自分も鉄くずを拾って、稼いだ。

中学校の時に仲間と、学校で旧日本軍が残したのか、いくつもの楽器をたまたま見つけ、遊び道具にした。自分が手にしたのはコルネット。それが音楽との出会いだった。以後、音楽とは切っても切れない生活を送ることになった。

高校に入ってからはナイトクラブやストリップ劇場で、楽器を弾いたり、ヴォーカルを務めたりした。

繊維業が華やかだったころはアパレルの仕事をしたが、人に使われるのが性に合わなかった。その後は飲食業で羽振りが良かった時もあったが、バブル崩壊で人生が狂った。「母親から、自分の才量を見極めろと言われていたんだけどな」と今にして思う。

「人に迷惑をかけてしまった」末に、熊本に流れ着いたのが1995年のことだ。

それからは、音楽でしっかり身を立てている。新町のカラオケ教室では、生徒に発声の基礎を教えている。

古家さん

生徒に親身に教える古家さん

「ちょっとうまくなるのなら、基礎はいらないかもしれないが、しっかりと歌ってほしいからね」と古家さん。

古家さんの教える口の使い方はこうだ。「あ」は口を大きく開ける。「い」は舌の唇を突き出す。「う」は下あご全体を前に。「え」は口を横に広げる。「お」は口を縦に開ける。

ちょっと試してみたところ、「声はいいけど。声の力がない」とずばっと言われた。姿勢を良くして、お腹に力を入れること。3秒で息を吸って、12秒で息を吐く練習法を教えてくれた。「練習すれば、歌のキレがよくなるよ」

曲づくりには一家言を持つ。「最近の歌づくりは、おかしいな。コンピューターで曲を作って、適当に歌詞を当てはめているだけ。自分は違う。街の風情を思い起こし、歌詞をつくって、それから曲だ」。

『新町今昔ぐるっと城下町』と『新町恋の町』という曲を作ったのは、新町に立ち寄ってくれる人が増えてほしいと思ったからだ。

『新町恋の町』では、「上り下りが交差し止まる」「大正ロマンのレトロな喫茶」と、市電が走り、昔ながらのお店が軒を連ねる新町の雰囲気を伝えている。

F・Fカラオケ歌謡教室

住所 熊本市中央区新町2丁目11-29

アクセス 熊本市電「洗馬橋」電停より徒歩4分
営業時間 9時~17時
毎週日曜日の13時~15時は、カラオケ店となる
定休日 木曜
電話 096-353-3015

※情報は2019年7月25日時点です。

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