さわやかな風吹く阿蘇登山道を自転車で下る 緑一色の草原、気分爽快

さわやかな風吹く阿蘇登山道を自転車で下る 緑一色の草原、気分爽快

ゆるっとチャリ旅

自転車でゆっくりペースで熊本市近郊などを走り、立ち寄りスポットを紹介するシリーズ「ゆるっとチャリ旅」。

さわやかな風が吹く阿蘇の草原を走りたいが、上り坂は嫌だしと二の足を踏んでいたら、レンタサイクルごと標高1000メートルまで運んでくれるサービスがあるようです。阿蘇市内牧のアウトドアショップ、クランプを訪ねました。(熊本日日新聞社読者・NIEセンター 鹿本成人)

地図

赤い線が今回の走行ルート。番号で表示しているのが、写真入りで紹介する立ち寄りスポット(各写真の説明文に番号)

※2019年7月12日付熊本日日新聞夕刊掲載。文中の情報は掲載日時点のものです。

下り坂をぐんぐん スピードの出し過ぎには注意

出迎えてくれたのはクランプのスタッフ当麻崇さん(35)。阿蘇の自然を気に入り、東京都から移住したといいます。「ほかでは味わえない気持ちいい風、草原のパノラマ、田園風景…。阿蘇はサイクリングに最適です」

レンタル自転車を降ろす

①サイクリングのスタート地点でレンタル自転車を降ろす当麻崇さん

レンタルするマウンテンバイクを車に積んで、登山道を上ること約15分。草千里の北側、東登山道と北登山道の分岐点近くで自転車にまたがります。当麻さんに見送られて走り始めると、下り坂でぐんぐんスピードが上がります。スピードの出し過ぎには注意が必要です。

雄大なパノラマ 草はむ牛馬も目の前に

やがて米塚が見えてきました。熊本地震で入った亀裂も、少しずつ目立たなくなっているように感じます。ひび割れた道路の補修も進み、走行は快適。視線を上げれば、雄大なパノラマに目を奪われます。緑一色の草原で牛や馬が草をはみ、母牛にたわむれる子牛の姿も。

米塚

②登山道から眺める米塚。山頂部に亀裂が残る

道端にオートバイを止めて牛の写真を撮っていた佐賀県伊万里市の斉藤誠さん(56)は「何回来ても、阿蘇は気分爽快。ゆっくりとツーリングを楽しめるのも魅力ですね」。

道の駅、地震被害の阿蘇神社に立ち寄り

いつまでも草原の坂道を下りたかったのですが、そうもいきません。下り坂の終わりは「道の駅阿蘇」。瓶入りの地元産牛乳が、乾いたのどに優しい。あっという間に飲み干しました。

阿蘇神社

③阿蘇神社の境内。参拝客が途切れなく訪れ、神殿に向かって手を合わせていた

阿蘇神社にも立ち寄りました。地震で倒壊した拝殿や国指定重要文化財の楼門が見られないのは残念ですが、神殿に向かって参拝。茨城県つくば市から訪れた大塚和弘さん(82)、素子さん(79)夫婦は「もう少し復興が進んでいると思っていたが…。大切な遺産なので、早く元通りになってほしいですね」。

締めのランチは「あか牛ステーキ丼」

あか牛ステーキ丼

④めしのやまいちの「あか牛ステーキ丼」。食べ放題の漬物(写真奥)もおいしい

下り坂とはいえ走ればおなかが空きます。阿蘇市内牧の食堂「めしのやまいち」で、「あか牛ステーキ丼」のランチ。さっき草原で見かけた牛の仲間かと思うと少し複雑な気持ちですが、おいしいものはおいしい。従業員の瀬上南さん(31)は「食堂は、近くで漬物店も経営しています。阿蘇たかな飯もおすすめメニューですよ」。また来ようと思いながら、阿蘇を後にしました。

【お気に入りの1枚】  首をかしげて“ポーズ”

あか牛

緑一色の草原では、褐色の毛並みが美しい「あか牛」が、のんびり草をはんでいました。退屈しのぎなのか、観光客の近くに寄ってきて愛嬌(あいきょう)を振りまく牛も。カメラを向けると、首をかしげて“ポーズ”をとってくれました。

走行ルートと立ち寄りスポット

阿蘇の草原を下るサイクリングは、豪快で爽快。阿蘇を体感するアクティビティーとしてお勧めできます。ただ、気持ちよく下っていると、必死の形相で坂道を上るサイクリストとすれ違いました。あいさつを交わしましたが、下るだけの自分に、少し罪悪感も。次は上ってみようと思いました。


【走行MEMO】
走行距離 27キロ
走行時間 1時間45分
平均時速 15キロ
高低差  525メートル(下り)
所要時間 3時間35分
(サイクルコンピューターなどによる)

※地図上の走行ルートは、GPS機器で位置情報を把握した主要ポイントをつなげたものです。あくまで目安であり、詳細でみると、実際の走行ルートと一致しない部分もあります

【サイクリング楽しむためのプチ助言】 ペダルを回して、ほっそり脚線美

自転車に乗ると、競輪選手のような太い太ももになると思っていませんか? 実は、それは“迷信”です。

陸上競技で、瞬発力が必要な短距離選手と持久力重視の長距離選手との体形は、一目で違いが分かります。100メートルを10秒ほどで走る選手とマラソンを2時間以上かけて走る選手とでは、筋肉のつき方が大きく違います。

競輪選手は、短距離選手のような太い筋肉が必要です。一方、サイクリングを楽しむ私たちが目指すのは、長距離選手のようなほっそりと引き締まった脚線美です。

そのためには、大きな筋肉を有効に動かすことが大切。サドルを少し高めにして、お尻や太ももの大きな筋肉を有効に使い、軽めのギヤでペダルをこぎます。すると太過ぎる筋肉にはならずに心肺機能が高まり、消費カロリーが増えるのです。

全身でバランスをとる自転車は、ボケ防止にも役立つかもしれません。体にいいことばかりの自転車、始めてみては?(熊本県サイクリング協会・岩永茂利)

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