地域のありのままの風景楽しむフットパス “先進地” 美里町の里山を歩いて満喫

地域のありのままの風景楽しむフットパス “先進地” 美里町の里山を歩いて満喫

日帰りバス・鉄旅

熊本市を起点に、路線バスや鉄道を使ってスローな「日帰り旅」を楽しむこの企画。

英国発祥の「フットパス」をご存じですか。歩行者用の小道の意味で、農村や街並みなどその地域のありのままの風景を歩いて楽しむというものです。熊本県内でも各地にコースが設けられていますが、いち早く取り組んできた美里町で体験してきました。(熊本日日新聞社編集委員室 津留三郎)

※2019年8月8日付熊本日日新聞夕刊掲載。文中の情報は掲載日時点です。

旅のしおり

地図

シナリオのない旅 自由に歩き、地元の良さを発見

コース一帯

今回歩いた白石野里山コース一帯は、棚田の間に民家が点在する=熊本県美里町

熊本交通センターから松橋産交へ。砥用(ともち)行きに乗り換え、美里町役場中央庁舎前で降ります。美里フットパス協会の事務所を訪ね、井澤るり子副会長(68)に話を聞きました。

交流人口を増やし地域を元気にしようと、フットパスの取り組みが始まったのは2011年。現在は、ハートの形ができることで有名な二俣橋を巡るものなど15のコースがあります。井澤さんは「フットパスはシナリオのない旅」と言います。それぞれがコースを自由に歩き、自分で何かを発見するところに楽しみがあるからです。

地図

フットパスのコース別地図

住民には生活圏に見知らぬ人が入ってくることになりますが、トラブルは全くと言っていいほどないといいます。むしろ、地元が気付かなかった良さを教えられることがあり、「地元の頑張りにもつながっています」(井澤さん)。

田舎道も魅力的に 田園風景広がるコース

白石野里山コース

棚田の間を縫うようにして歩く白石野里山コース

この日は「白石野里山コース」を歩きました。コミュニティーバス「美里バス」の白石野線に乗り現地へ。事前予約が必要で、運賃は一律200円。名前はバスでも、やってきたのはタクシー。乗り合いですが客はわたし1人で、タクシーとまったく変わらないのにこの料金で申し訳なく感じました。

コースは約6キロで所要時間の目安は120分。協会で購入した地図を頼りに出発。棚田の間に民家が点在する田園風景が広がるコースの雰囲気は写真の通りですが、人目を引くようなものがあるわけではなく、普通だったら住民以外は通らないような田舎道。それがフットパスコースになったからか、なぜか魅力的な道に見えてきます。

道標

フットパスコースに設けられた道標

日差しはそれほどでもなかったのですが、歩いていると汗が噴き出します。時折吹く涼しい風が心地いいです。

コース

コースは約6キロ。車が通らない幅の細い道もある

昼食は野外で景色を眺めながら、コンビニで買った缶ビールとおにぎり。保冷バッグに入れていたビールをグビリ。うまい。

2時間半近く歩き里山の雰囲気を満喫。その間、誰とも会わず、美里バスの時間も迫ってきた時、やっと田んぼで農作業中の男性を見つけました。写真撮影をお願いしたら、快く応じてもらえました。住民との交流も楽しみの一つです。

地元の人

写真撮影に気軽に応じてくれた男性。地元の人との交流もフットパスの楽しみだ

バスで佐俣の湯へ 汗をかいた後の温泉は最高

美里バス・木早川内線の下小市野バス停から佐俣の湯へ。午前中と同じ運転手さんでした。「ヒガンバナが咲く時季がいいですよ」と教えてもらいました。

今回のプランで自画自賛したいのは、このバスルートです。汗まみれは予想できたので、一刻も早く温泉へ行きたい気分でした。ですが、白石野線で戻ると乗り換えが必要で時間がかかります。美里バスに佐俣の湯を通る路線があり、地図を眺めていると白石野線のルートから歩いて行ける距離にバス停があることを発見しました。

汗をたっぷり吸った服を脱ぎ浴場へ。掛かり湯だけでも気分は最高。汗が出尽くしたためか、普段なら必ず入るサウナに入る気がしませんでした。佐俣の湯から甲佐町を経由し、熊本市に直行するバスで帰りました。

旅で立ち寄ったスポット

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