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コーヒーメジャースプーンの1杯の量はどのくらい?メーカー別に浅煎り・深煎りに分けて比較検証!

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今回はコーヒーメジャースプーンについて掘り下げていきたいと思います!

コーヒーの器具を購入したときに、だいたいドリッパーにスプーンが付いてくると思います。

「みなさんにこれ使ってますか?」と聞くと、「使ってはいるけど何を使ってるか、どのブランドのものなのかよく分からない。」いう方も結構いるんですよね。

また、普段「このコーヒーのスプーン何杯分」という測り方をしてるけど、メーカーによってそもそもスプーンの大きさが全然違うんじゃないか、という意見もコーヒー屋で働いているとよく耳にすることだったりします。

今回の記事ではメーカー別にそれぞれのコーヒーメジャースプーンの容量をチェックしてみました。

浅煎りと深煎りに分けて「スプーンひと匙が何グラムなのか」というところにフォーカスして検証していきたいと思います!

コーヒーメジャースプーンの主要メーカーを用意

まずはどのメーカーのコーヒーメジャースプーンを使用したのかについてご紹介しておきます。

今回使用したのは主要メーカー6社のメジャースプーンになります。以下一覧になります。

今回検証するメジャースプーン(主要メーカー6社)
  • カリタ
  • メリタ
  • ハリオ
  • コーノ
  • カフェック(フラワードリッパー)
  • クリスタル(キーコーヒー)

一般的には「ひと匙=1杯分」として考えていきます。

そもそもなぜスプーンの大きさが違うのか?

6社のメジャースプーンを用意してみて気づくことがあります。

それは「それぞれスプーン大きさが違う」ということです。

なぜこういったことが起きているのかについて、ここで触れておきたいと思います。

ざっくりと大きさを見てみると、メリタのメジャースプーンは他と比べると小さめということが分かりました。

ここから分かるのは「メリタではコーヒーの粉を少なめにしてくれ」というというメッセージが隠れているということです。

そしてこれが何を意味しているのかを考えてみると、使っている人は分かると思いますがメリタのドリッパーはひとつ穴になっているので、「一杯の量が少なくてもコーヒーの味を強く引き出す自信があるということの現れ」ととることができるわけです。

ひとつ穴であることと、そして2杯分一気に入れることによってコーヒーの抽出を時間をかけてするとメリタでは味がしっかり出るようになっていますし、メーカー(メリタ)が「うちのコーヒーの器具を使うなら深煎りの豆を使って欲しい」というメッセージ ともとれます。

一方、ハリオやコーノ、フラワーはメジャースプーンが大きめです。

なぜこれらのスプーンが大きいのかというと、「たくさんの豆を使っても、抽出スピードを上げることによってバランスを取っているから」ということが読み取れるわけです。

それぞれのブランドが使うと想定しているコーヒー豆、要するに「焙煎度が浅煎りを想定して いるのか、深入りを想定しているのか」、そして「どのくらいの濃度のコーヒーを飲ませたいか」、そのためには「どのぐらいのスピードで抽出できるように器具を設計しているのか」。

こういったところからブランドの考え方や信念が垣間見えてきますね!

コーヒーメジャースプーンの主要メーカーのひと匙の量を実際に検証!

今回は、浅煎りと深煎りのコーヒー豆の両方を使用して、何グラムずつ入るのかをすりきりで計測したいと思います。

豆で測るのか、粉で測るのかでスプーン1杯の量はもちろん変わってきますが、今回は「豆の量」で検証していきます。

1.カリタ

カリタのメジャースプーンを使っている人はかなり多いんじゃないかと思います。

スプーンの大きさはそれほど大きいわけではありませんが、使っている人が多いですから日本の家庭におけるコーヒーメジャースプーン1杯分はおそらくこれと言っても過言ではないでしょう。

スプーンの重さ5.0g
浅煎りの量11.5g
深煎りの量9.2g

2.メリタ

スプーンの形がなんとなくかわいいメリタですが、測れる量は少なめでした。

スプーンの重さ5.5g
浅煎りの量8.4g
深煎りの量6.8g

3.ハリオ

ハリオの場合は、スプーンの内側に線が入っていて、一番上まで入れたときには12gになるそうですが、実際はどうなのかあわせて調べてみます。

スプーンの重さ12.0g
浅煎りの量15.0g
深煎りの量12.5g

実際に測ってみると、深煎りで12.5gだったので、ハリオの目盛りは「深煎り」での量を想定しているのかもしれませんね!

4.コーノ

スプーンの重さ11.8g
浅煎りの量13.6g
深煎りの量10.8.g

5.カフェック(フラワードリッパー)

スプーンの重さ10.6g
浅煎りの量16.8g
深煎りの量13.0g

フラワードリッパーは総じて豆の量が多いことがわかったので、抽出速度がよっぽどスピードが速いという自信があることが分かります。

これだけたくさんのコーヒーの粉を入れてもスムーズに抽出を進められることの表れですね!

6.クリスタル

スプーンの重さ10.8g
浅煎りの量11.6g
深煎りの量9.6g

測定結果を一覧をご紹介!

上記の測定結果をまとめたのがこちらになります!

メーカースプーンの重さ(g)浅煎りの豆の量(g)深煎りの豆の量(g)
カリタ5.011.59.2
メリタ5.58.46.8
ハリオ12.015.012.5
コーノ11.813.610.8
カフェック10.616.813.0
クリスタル10.811.69.6

この測定結果から、浅煎り・深煎りともに

カフェック>ハリオ>コーノ>クリスタル≒カリタ>メリタ

の順に測れる豆の量が多いことが分かりました。

測定結果について解説!

上記で多少触れている部分もありますが、ここで今回の検証結果について解説していきたいと思います。

大型のメジャースプーンが付属しているカフェックやハリオでは基本的にドリッパーの透過スピードが速い、つまり速く出来上がるということを意味しています。

たくさんの豆を使ったにもかかわらず抽出速度が遅いと、どうしても味が重くなってしまいがちというのはみなさんも想像できるのかなと思います。

なのでたくさんの豆を使ったとしても速く抽出できるよ、というメーカーの自信の表れと考えることができるわけです。

つまり、そもそもこの(たくさんの)量を使用することでちょうどいい濃度バランスになるというふうにメーカーが考えているということです。

また、クリスタルとカリタについてはメジャースプーンがほとんど同じ大きさですが、特にクリスタルの方ではこのような独特のデコボコした形状のドリッパーが付属しています。

ペーパーフィルターを置いた時になんとも言えない密着感があって、コーヒーが出てくるスピードもある程度制限されますし、底の穴の大きさもフラワーと比べてかなり小さめになっています。

出口となる穴の大きさを絞ることでスピードをある程度抑えられるわけです。

こういったデザインのコンセプトがメジャースプーンを小さくさせているのではないかと思います。

この結果、豆の量が少なくてもゆっくりと抽出できるようになることで、しっかりとコーヒーの味が出るようになるわけですね!

また、カリタでは、浅煎りと深煎りの平均値が11.5g+9.2g/2≒10gですし、中煎りくらいを使うとちょうどいいというのをメーカーが想定しているなんてことも分かりますよ!

メリタはメジャースプーンがかなり小さかったですよね。だいたい8gくらいの量でほぼカフェック(フラワー)の半分くらいでした。

よくあるコーヒーのドリップパック1杯分がちょうどこの8gくらいが定番で、このメリタと同じくらいの量なんです。

この1杯に8gを使うというのはコーヒー豆から最大の効率で味わいや旨味や特徴を出し切るという考え方で、パフォーマンスとしては最高になるのではないかと思います。

メリタでは2杯分一気に注いで浸漬するように漬け込んでコーヒーとお湯がドリッパーのなかで混ざり合います。

そして底に開いている小さなひとつ穴を通ってじっくりと抽出されていくといったコンセプトなわけですね!

まとめ

今回はコーヒーメジャースプーンの1杯の量はどのくらいなのかについて6社のスプーンを使用して比較検証してみました!

結果はカフェック(フラワー)が一番豆の量を多く測ることができ、メリタは逆に一番少ないといったかたちになりました。

これはメーカー各社がドリッパーとの相性を考慮しながら、パフォーマンスが最大になるように設計されているということを意味しています。

こうしてみてみるとメーカーごとに特徴があってとても面白いですよね!

もし複数のスプーンを持っているなら、敢えてメリタをフラワードリッパーのスプーンで2杯分ひとすくいにしてみるとか、逆にフラワードリッパーをメリタのスプーンですくってみるととか面白い使い方ができるのではないかなと思います。

ぜひ試してみてはいかがでしょうか!