コーヒーについての検証 PR

コーヒーは焙煎度で味が変わるのか?実際に飲んで比較検証してみた!

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コーヒーには大きく浅煎り・中煎り・深煎りという焙煎度に分けられます。

それぞれに特徴があって、焙煎度による好みも人によって結構分かれてくるな、と長年コーヒー屋の店員をしていて思うことがよくあるわけです。

今回のテーマにもなっていますが、「焙煎度が違うと味も変わるの?」という質問もよく受けたりするので、こういった疑問を持つ人もきっと多いかもしれませんね。

そしてコーヒー初心者の方のなかには「どの焙煎度のコーヒーを選べば良いのか分からない!」という方もいると思います。

そこで今回はコーヒーの焙煎度による味の特徴とその違いについて検証してみました!

少しでも好みのコーヒーを見つける手がかりになればと思います。

コーヒーの焙煎度の定義

まずコーヒーの焙煎度の定義なのですが「コーヒーは何をもって浅煎りなのか?」、これが結構難しい話なんですよね^^;

実はコーヒーの焙煎度についてはお店によっても位置づけが異なり、厳密な定義づけがある訳ではないんです。

そこで、今回は同じコーヒー豆を使って5段階の焙煎度のコーヒーを作り、味の違いや特徴を検証してみたいと思います!

5段階の焙煎度がこちらになります↓

  1. ミディアムロースト(一番焙煎度が浅い)
  2. ハイロースト
  3. シティロースト
  4. フルシティロースト
  5. フレンチロースト(一番焙煎度が深い)

焙煎度が浅い順にミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト、フルシティロースト、フレンチローストとなっています。

焙煎度定義
ミディアムロースト一爆ぜ(いちはぜ)中ごろ
ハイロースト一爆ぜが終わりコーヒー豆表面に膨らみが出てきたころ
シティローストコーヒー豆表面が割れ始めたころ(二爆ぜ)
フルシティロースト二爆ぜのピーク
フレンチロースト二爆ぜのピークを過ぎたころ

5種類の中でもコーヒー豆の色が一番薄いものをミディアムローストとします。

コーヒーの焙煎度は、豆の色だけではなかなか判断が難しいため、焙煎をどのくらい進めていくかで区別してみました。

コーヒー豆は焙煎を始めるとだんだんと豆に膨らみが出てきます。

この状態は「一爆ぜ(いちはぜ)」と呼ばれています。

コーヒー豆の膨らみがピークに達すると、次第に豆の表面に亀裂が入り始めます。

この状態を「二爆ぜ」と呼びます。

ミディアムロースト」は「一爆ぜ(いちはぜ)」が起こっている最中に焙煎を止めたもの(一爆ぜ中ごろ)になります。

ハイロースト」は一爆ぜが終わりコーヒー豆の表面が膨らんだ状態のものになります。

そして、膨らみ始めたコーヒー豆に亀裂が入り始り始める「二爆ぜ」に入った直後が「シティロースト」、二爆ぜのピークごろが「フルシティロースト」、二爆ぜのピークが過ぎたころが「フレンチロースト」となります。

こちらの5種類の焙煎度のコーヒーを飲み比べしていきたいと思います。

焙煎度別の検証結果

まず。今回の検証に使ったコーヒー豆の条件をお伝えします。

  • 熟成度:焙煎後5日
  • 粒度:中
  • 粉量:25g/260mL
  • お湯の温度:90℃

コーヒー豆の焙煎度以外は5種類とも全く同じ条件でコーヒーを淹れました。

お湯の温度は90℃と少し高めですが、まんべんなく様々な味が出てくるようにこの温度設定にしています。

本来は浅煎りの方は素早くお湯を入れて、深煎りの方はかなりじっくり蒸らしてゆっくりとお湯を入れるのが一般的です。

ですが、今回はすべて同じスピードで淹れて焙煎の違いだけが浮かび上がってくるように条件設定をしてみました。

実際にコーヒーを淹れてみると…

浅煎りの方は、深煎りに比べてお湯を入れた時のガスの発生が緩やかです。

この時点で煎りの違いが見えてきます。

一方で、深煎りになるほどドリッパー内の豆の膨らみが大きくなる特徴があります。

出来上がった5種類のコーヒーを見てみると、こんな違いがありました。

焙煎度特徴
ミディアムロースト透明感があり赤い色味のコーヒー
ハイロースト少し紫がかった色のコーヒー
シティロースト黒味がかった紫色のコーヒー
フルシティロースト黒味が強いコーヒー
少し赤みも見える
フレンチロースト黒味が強いコーヒー
透明感はない

焙煎度が浅いとコーヒーは透明感のある赤い色味のコーヒーになる特徴があります。

そこから焙煎が進んでいくと、次第に赤色が紫、そして黒色へと変化し、より濃い色のコーヒーになります。

そして、フレンチローストになると油分も出てくるため、液体としての質感も少しとろみのあるコーヒーになります。

焙煎度による味の違いや特徴は?

5種類の焙煎度のコーヒーを飲み比べた結果はこちらです。↓

焙煎度味の違いや特徴
ミディアムロースト軽やかな味わい
華やかな酸味と柑橘系の風味
ハイロースト爽やかで繊細な味わい
ほのかな甘み
シティローストコク、酸味、苦み、深みの全てのバランスがとれた味わい
フルシティロースト苦みが強め
後味に甘みも
フレンチロースト苦みを上回る甘み

ミディアムローストは、軽やかで酸味のある味わいが特徴的で、レモンなどの柑橘系の風味もあり、スッキリとした飲み心地のコーヒーとなっています。

ハイローストは、ミディアムローストの爽やかで繊細な味に加えてほのかな甘みがあるのが特徴。

シティローストは、日本で一般によく飲まれるコーヒーの焙煎度だと言われています。

コク、苦味、酸味、甘みの全てがバランスよく引き立つ、万人受けしやすい味わいとなっています。

深煎りのフルシティローストになると、苦味の要素が強くなってきます。

「コーヒーは苦くないとダメ!」という方にはオススメの焙煎度と言えますね!

また、苦味の後から口全体に広がる甘みも特徴的です。

味の変化を楽しみたい方にもフルシティローストはオススメだと思います。

最後に、一番深煎りのフレンチローストです。

フレンチローストは苦味が一番出てくるかなと思いきや、苦味を上回る甘みがあります。

この甘みは、深煎りによって出てくるコーヒー豆自体の油分からきています。

コーヒー豆の油分が舌の上を包み込むことによって、苦味の角がとれたまろやかな味わいになるため甘みを感じやすくなるんですよね。

まとめ

それでは最後にコーヒーの焙煎度による味の違いについてまとめてみます!

同じコーヒー豆を使い、焙煎時間の違いで5種類のコーヒーを作り味の違いや特徴を検証しました。

お湯の温度は90℃や量は250mL、淹れるスピードも一定にして、純粋に焙煎度の違いだけで比較しました。

浅煎りコーヒー軽やかで華やかな味わいで飲みやすく、ほのかに甘みがあるのが特徴的。

深煎りコーヒーしっかりとした飲み心地で、苦味と甘みの調和がとれた深い味わいが特徴的。

焙煎度の違いにより味が異なることはもちろん、色味や質感まで変わってくることが判明。

人によって好みも様々ですから、今回の結果から「これが美味しい!」とか「こっちがオススメ」とかは一概に言えませんが、何かの参考になれば幸いです!